【３行紹介】
　女装癖を持つ男性。名前は偽名。本名は忘れた。
　美を追求している。とりわけ、女装の美を。香水のセンスは良い。ただ、厚化粧だ。化粧がないとどうみても男性である。
　小馬鹿にした笑みを浮かべ、何かといえば、混沌を引き合いに出す。

【外観】
　プラチナブロンドの髪。
　深紅の瞳。
　華奢な体付き。
　男性。ただし、女装している。厚化粧。

【経歴】
　彼は幼い頃、混沌に触れた。
　いや、混沌が触れてきたのだ。彼の精神に。
　そして、もう一人の自分に会ったのだ。
　ここではない何処かで、ここではない世界で、ここではない時間で、ここではない時空で、女の幸せを享受していた自分を。
　あれが──。
　あれこそが、自分の本当の姿に違いない。
　彼は、そう確信している。

　そうは言っても、それで飯が食えるわけではない。
　才能は、どちらかといえばきな臭いことに向いていた。
　まったく、悩ましいところだ。